センター長挨拶

サイエンス連携探索センター(Center for Science Adventure and Collaborative Research Advancement、略称 SACRA)のホームページへようこそ。本センターは、理学研究科の5つの専攻(数学・数理解析専攻、物理学・宇宙物理学専攻、地球惑星科学専攻、化学専攻、生物科学専攻)の複数分野にまたがる学際的な研究・教育活動を推進し、また、これらの専攻の研究領域を横断する各種事業を企画し実施する組織です。本センターは、理学研究科が専攻横断的な組織の必要性を強く感じ、2019年に設置した附属施設です。SACRAには、企画戦略室のもとに3つの部門(学際融合部門、広報・社会連携部門、国際戦略部門)とアドミッション戦略室が置かれています。そこで取り組んでいる事業は、研究・教育活動を中心に、それらと関わる国際交流、社会連携、情報発信ならびに情報基盤整備、広報活動、産学交流活動と多岐にわたります。
学際融合部門は、学際的な研究・教育活動を推進しています。その代表的な教育活動の一つとして「数理を基盤として新分野の自発的創出を促す理学教育プログラム(MACS教育プログラム)」を実施しています。2025年度も異なる専攻分野の教員・学生からなる研究グループ(スタディグループ)が、様々な研究テーマで提案されていますので、MACSのホームページを見ていただければと思います。また、2024年度からは、「研究展開セクション」を新設し、その中に3つの研究ユニットを設置しました。2025年度には、各ユニットに教授または准教授の専任教員が新たに着任し、様々な専攻の教員と協力して研究・教育を展開しようとしています。さらに、2026年度からは研究展開セクションに修士課程・博士後期課程を通じた5年一貫コースである「大学院学際融合コース」を開設し、学際的な視点を持ち、新たな融合研究を生み出すことのできる次世代の理学研究者を育成していきます。詳細はhttps://sci-section-kyoto-u.studio.site/をご参照ください。また、理化学研究所・数理創造プログラム(iTHEMS)との共同研究を実施し、それを通して数理を基盤とした分野横断型の研究と理学研究科の学際的な大学院教育の拡充を図っています。
広報・社会連携部門では、京大理学研究科の特色ある事業を積極的に情報発信するとともに、理学という学問の魅力をわかりやすく伝えるために、小学校・中学校・高等学校を対象にした出前・受入授業も積極的に行っています。
国際戦略部門では、海外の大学などの研究機関との学術交流を進め、また、国際教育支援室を設置し、海外留学を希望する学生や、海外からの留学生、留学志望者に対して、専門の職員による手厚い支援を行っています。
理学を学ぶ学生のキャリアパスは多様になってきています。このような社会の変化に対応し、多様な背景をもつ学生を受け入れるために、京都大学理学部では2種類(一般選抜と特色入試)の入学者選抜を実施しています。特色入試では、一般選抜では測りきれない多様な人材を求め評価・選抜します。令和8年度入学分からは特色入試枠を拡大するとともに女性募集枠を設けています。SACRAのアドミッション戦略室はその理念と制度の詳細についても広く周知して、理学を学ぶ意欲を持つ優秀な学生の育成をサポートする役割も担っています。このような多様な人材を社会に還元するために、学外の研究機関はもとより産業界との交流にも一層力を入れていきます。 SACRAへのご協力、ご支援の程、よろしくお願い申し上げます。
理学研究科附属サイエンス連携探索センター
センター長 坂上 貴之